想像するだけじゃ未来は変わらない

「よい未来を想像するだけではなく、
その実現のために
一貫して取り組まなければならない」

こちらは今年のノーベル平和賞受賞者、
ナディア・バセ・タハさんの言葉。

想像するだけじゃあ
未来は変わらないんだ……と。
力強い言葉ですね。

まだ25歳のナディアさんですが、
大変な生涯を過ごしてきた方です。

イラクの少数民族、クルドの中でも
「ヤズィーディー」という
独特の宗教を信じる一派として
生まれたナディアさん。

この教えを「邪教」として
排除しようとするイスラムの過激派テロ、
ISによって20歳くらいにときに
拉致されてしまいます。

その後、性奴隷として
限りない暴力を受け、
過酷な境遇を味わったのち、
なんとか脱出したんですね。

同じ境遇の女性には、
最後には殺されてしまう人もいれば、
人生に悲観して自殺してしまう人も
いたという。

でもナディさんは、
危険を承知で、
この悲惨な状況の実態を世界に知らせ、
少数派の女性の権利と保護を
世界に向けてうったえ続けたわけです。

2016年からは、
「自身売買の被害者の保護」
をうったえる
国連の親善大使として
活躍しているそうですね。

世界では相変わらず、
こんな問題が起こっている。
何より恐怖に対して
敢然として立ち向かった勇気には、
本当に感動してしまいます。

今年のノーベル平和賞には、
北朝鮮の問題で
アメリカや韓国の大統領が
授賞するのでは……なんて話もありました。

でも、そんな憶測より、
世界にはこういう方がいることを
ちゃんと紹介してほしいですよね。

平和な国にいる私たちが
学ぶべきことはたくさんあります!



Words of Wisdom〜君はこの言葉を知っているか?

「偉大なる魂」の連携

数日前のニュースになりますが、
トヨタとソフトバンクの提携が決まりました。

両者がおよそ半々の株を持ち合って、
新会社「モネテクノロジー」を設立。
資本金20億円ですが、
将来は100億の増資を考えている
……とのこと。

なぜ自動車会社と通信会社が、
提携するのか?
当然、将来の「自動運転者」を
にらんでいるわけですね。

もはや自動車会社は、
IT抜きに存続しえない。
一介のソフト卸から始まったベンチャーが、
とうとう日本の根幹産業に
欠かせない存在になったわけです。

そこで、この2つの企業、
じつは拙著、
君はこの言葉を知っているか?』の
1章で続けて出てくる企業です。

豊田佐吉さんと孫正義さん、
両社の創業者は、
ともに過去の偉大な人物の言葉に
触発されているわけです。

それは写真に掲げた人々。

「天は自ら助くる者を助く」
……サミュエル・スマイルズ
 →豊田佐吉が愛した言葉

「世に生を得るは事を成すにあり」
……坂本龍馬
 →孫正義が愛した言葉

それぞれの仕事にどう関わっているかは
本書を読んでいただくとして、
2人はともに19世紀を生きた人。

スマイルズは『自助論』を書き
産業革命後の
努力よって成功が決まる世界を予見した。
龍馬は知ってのとおり、
日本の開かれた未来を予見した。

ともに未来を切り開こうとした人間の言葉が、
やがて時代の起業家に受け継がれ
この国の新しい未来を
つくりあげようとしているわけです。
じつに壮大ですよね。

言葉は継承されて未来をつくっていく……。
この本のテーマですが、
世界を変える人たちだから
過去をちゃんとリスペクトできる。
過去の土台に乗っているからこそ、
未来に向けた大きな夢を実現できるわけです。

海外の企業に遅れをとらないよう、
行く末を見守りたいですね。



Words of Wisdom〜君はこの言葉を知っているか?

「らくがん」の仕事術

こちらは少々前に金沢に行ったとき、
買ってきたお菓子。

「お菓子」というより、ここまでくると
一種の工芸品ですよね。

有名な「諸江屋」の「らくがん」です。

味が上品なことはもちろんですが、
この入れ物!
「タンス」をイメージした
三段の美しい箱で、
それぞれ違う形の
美しいらくがんが入っています。

タンスはそのまま何かに使えそうですが、
見て楽しむお菓子なのでしょう。

諸江屋は創業が、江戸時代の1869年。
およそ150年という
長い歴史をもったお店です。

「らくがん」とは
米粉でつくるお菓子ですが、
てっきり江戸のものかと思っていました。
じつは北陸のほうが先だとのこと。

その起源もかなり古く、
室町時代に日明貿易で、
中国からやってきたのが最初だとか。

そのころ日本で流行り出したのが、
「茶の湯」です。
銀閣寺をつくった将軍、
足利義政が有名ですが、
らくがんはお茶受けのお菓子として
広まったようです。

日本人はその昔から、
じつは「スイーツ好き」だったんですね。

江戸時代になり、
この「らくがん」づくりを推奨したのが、
前田家の加賀藩です。

よって諸江屋も、
藩の保護の元で、大々的にお菓子事業を
発展させていったんですね。

さすが風流がわかるところ。
現代でも伝統を守りながら、
「ココア味」など
新しいチャレンジをしています。

何より「視覚」を重視しているのが、
お茶が生んだ文化なのかな
……と思います。
東京にも売っているので、
ぜひぜひ見て楽しんで、味わってください。



[仕事ができる人の歴史入門]
夏川の「日本史」入門はこちら

他人事ではない! 南の島の大災害

このところ日本も
台風や地震に悩まされていますが、
それ以上に大変な大災害が
インドネシアで起こってしまいました。
「スラウェシ島」という場所ですね。

犠牲者は少なくとも1300人。
被災者は160万人以上と言いますから、
大変なことです。

私もあまり知らなかった場所。
ただ、写真の「マナド」という町の海は、
世界中のダイバーが
憧れるところだそうです。
本当に美しい自然をもった場所なんですね。

被災地はもっと南の
「パル」という町の付近ですが、
じつは世界で11番目という
アルファベットKの形をした
非常に広い島です。

けれども歴史を見れば、
ヨーロッパから日本までと各国の
植民地となり、
非常に不安定だった地域でもあります。

現在でもキリスト教とイスラム教の
宗教的な対立が
ときおり起こっているとのこと。
それだけに災害後の治安は少し心配ですね。

地震と津波に続き、
このマナドから50キロメートルという地域でも
火山の噴火がありました。

自然の美しいところは、
どうしても災害のリスクを背負ってしまう。
「スラウェシ島」に限った話では
ありませんね。
地震、津波、台風に
悩まされる宿命を背負っているのは、
この日本も同じでしょう。

それだけに「遠くの国の話」と、
無関心でいてはいけません。

なかなか日本では報道されませんが、
現状をよく認識し、
支援できるところは支援することも
必要でしょうね。

とくにあの大災害を経験した日本には、
できることも
たくさんあるような気がします。



[仕事ができる人の歴史入門]
夏川の「アジア史」入門はこちら

「ギンナン」の仕事術

写真はちょっとぼんやりしていますが、
昨日、台風一過のあとの
港区白金台「プラチナ通り」です。

素晴らしい青空が映えていましたが、
じつは恐ろしいほどの
台風の影響を受けていました……。

といって、電線が切れたり
電柱が倒れたわけではありません。
その代わり路上一面には、大量の落下物。

ヒントは、イチョウ並木。
そう、風で落ちた大量のギンナンが
道を埋め尽くしていたわけです。

じつは車が滑る原因にもなるから、
そう放置していいわけでもありません。

それに加えて、とにかく「臭い」!

セレブな通りとは裏腹に、
白金台にはものすごく悪習が漂っていました(苦笑)
ちなみに、もう掃除されていますよ!!

このギンナン、臭さの正体は、
「酪酸」と「ペプタン酸」
という物質だとのこと。
これじつは、足の裏の臭さの
原因となる物質でもあるそうですね。

もうすぐ紅葉で美しい黄色に染まるイチョウ。
ギンナンも、料理されれば、
私たちは美味しくいただきます。
でも、なんであんなに臭いのか?
正直、苦手ではありますが、
理由は簡単なんです。

「動物に食べられないため」なんですね。

それはそうです。
ギンナンは実であり、
中には種子が詰まっている。
それを食べられてしまっては困ります。
いわば防衛策として、
イチョウはこの臭さを進化上で
身につけたんですね。

とはいえ、人間も含め、
臭さにめげずに、これを食べています。
私たちの祖先は、
彼らの戦術に打ち勝ちました。
その意地汚さには感謝……ですが、
刺激物ですので食べ過ぎには注意ください。

ちなみに人間の足の裏が臭いのも、
やはり「猛獣に食べられないため」に
進化したという説があります。

だとしたら、
足が臭い人ほど、
防御力が高いことになるのか。
でも、それって効果はあったのだろうか?



[公私混同の時間]