心して飲む「復興のお酒」

こちら「横川の釜飯」と一緒に
賞味させてもらったのは、
山口県「旭酒造」の大人気の日本酒。
「獺祭(だっさい)ですね。

「課長・島耕作」のブランドです。

話題になっているから、
ご存じの方も多いでしょう。

この夏の集中豪雨で、被害を受けた中国地方。
旭酒造さんも停電によって、
醗酵中だった
50万リットルものお酒が、
通常の醸造規準に満たず、
「獺祭」として
販売できなくなってしまったんですね。

けれども、おいしいお酒であることに
違いない。

そこで漫画家の弘兼憲史さんが
協力し、
このぶんのお酒を
「島耕作」のレーベルで販売。

売り上げの一部を、
中国地方への復興資金に当てることに
したわけです。

すでに1億1600万円が、
山口、広島、岡山、愛媛の4県に
分割して寄付されることが
決定したようです!

飲んでみれば、
ごく普通においしいお酒。

まあ、私は日本酒の味がわかる人間では
ありませんが、
おいしいお酒を安く飲めて、
さらに被災地への寄付もできるなら、
それ以上のことはありません。
値段も1200円くらいですから、
むしろ嬉しい贈り物ですよね。

寄付ができただけでなく、
やはりこうした商品が出ることで、
製造元への愛着は高まり、
応援したい会社になっていきます。

通常であれば、
品質の低下を避けるために
捨てられてしまうもの。

でも、
いろんな人のアイデアと協力で、
人に役に立つだけでなく、
その商品の
ブランド力も上げることができるわけです。

いい見本になりましたね!



[効率無視の仕事術]

今年も金沢で迎えてくれました、この仁王像

毎年、金沢へ行って
お参りするのが宝円寺さん
……というお寺ですが、
こちらに鎮座しているのが、
この巨大な仁王像です。

かつては鎌倉時代のものがあった
……とされますが、
こちらは焼失した後、
昭和初期に精密に復元されたもの。
二度と失われないように、
こうして室内に保管されているわけですね。

ところで、そもそもこの仁王さんって、
いったい何者なのか?
ご存じでしょうか?

正式には「金剛力士」という名で、
神様や仏様というより、
「武器を持つもの」として
兵隊や警備員に役を担う者。

だから大きなお寺では、
門のところに配置されているわけです。

けれども彼らの最大のワザというのは、
武器ではなく
「呼吸」なんでしょう。

いわゆる「阿吽の呼吸」というもの。

右側の仁王さんが、
「阿形」の像で、口を開けている。

左側の仁王さんが、
「吽形」の像で、口を閉じている。

もとはサンスクリッド語だそうですが、
それぞれ「物事のはじまり」と
「終わり」を示しているとのこと。
2つを並べることによって
「はじまりと終わりは一体のものだよ」
……という世界観をも示しているわけです。

なるほど、お寺においては、
1つの宇宙が完結している……。

でも、ちょっと待って、
神社の狛犬も、あれ「阿吽」で1組では
なかったか?
いったいどちらの思想を表したものなのか?

調べると、
もともと仏教の建築で使われた狛犬が、
のちに神社で使われるようになったとか。

仁王さんはまあ、狛犬の強化版というか、
上司のような立場になるわけです。

いずれにしろ
寺社にあるものの「意味」を考えると、
それぞれ深くて面白いですね。



[公私混同の時間]

競うスポーツと売るスポーツ

金沢に行っている間に、
日本全国は高校野球で盛り上がっていました。
残念だったですね。
金足農業高校の皆さん。

残念ではあったのですが、
結果的には優勝すべきところが
優勝したような気もします。

春夏の連覇を目標に掲げ、
優勝するための戦略を最初から整えて
大会にやってきている大阪桐蔭。

一方で選手もギリギリ、
旅費ですらギリギリという状態で
甲子園に乗り込んできた
金足農業高校。

全国から協賛金が集まり、
最後は1億9000万円にも
なったとのこと。

でも、戦力のほうは
どうにもならないですよね。
決勝戦の限界まで全試合を投げ抜いた
吉田投手は、
ちょっと可哀想になるくらいでした。

これを冷静に見ると、
やっぱり高校野球という
プロでないスポーツだとしても、
ビジネスの世界を巻き込んだ
大きな視点を持たないと仕方がないんだな
……という気はしてしまいます。

どうしても日本人は、
傷ついたボロボロの状態で戦っている姿を
応援したくなります。
でも、やはり勝利するのだったら、
本当はボロボロになる前に
バックアップ体制をつくり、
完全な状態で戦えるように
しなければいけません。

でないと選手には、
大きな負担がかかってしまいますよね。

なんでも金足農の効果で、
秋田のアンテナショップも
普段より繁盛したとか。

それくらいの経済効果があるのなら、
せめて次回に出てくるときには、
少し金銭的な援助も得た上で、
チームを強化し、
負担の少ない形でやってきてほしいなとは
思います。

教育の一環である高校野球ですが、
実際にはかなりの市場効果が生まれる以上、
「地元が投資して育てていく」という
プロスポーツのような発想は、
たぶん必要な段階になっているんだろうな
……という気はしますね。

いずれにしろ頑張った高校野球の皆さん、
お疲れさまでした……ともに、
ありがとうございました!



[公私混同の時間]

古より険しかった北陸の道

昨日、無事に
金沢から帰ってきました!

とにかく今回は、異常に暑かった
……という北陸です。
昨日は富山でも、
40度近くという記録的な暑さだったとのこと。
高速道路の運転中でも、
日差しは痛いほどでした。

お陰でやっと帰ってきて、
仮眠をとったら、そのまま朝まで爆睡。
この時間のブログに更新になってしまって
本当に申し訳ありません。

とはいえ、金沢への道が困難だったのは、
現在に始まったことではありません。
330年前に、
旅の途中でここに寄ったのは、
松尾芭蕉さん。

写真は北陸自動車道の、
小矢部SAにある歌碑。です

「義仲の 寝覚めの山か 月悲し」

義仲というのは平家の戦いのときの
源氏の武将、木曾義仲。
富山と石川の間にある
「倶利伽羅峠」で激戦を広げました。
1183年のことですね。

断崖絶壁を背にした、険しい場所。
伝説で義仲は、
松明をくくりつけた牛を
敵兵に突っ込ませた奇襲作戦で、
圧倒的な数の平家軍を蹴散らしたと
言われます。

本当かどうかはわかりませんが、
海岸の断崖絶壁は、
むしろ大量の兵が通るには
不便だったかもしれませんね。

木曾義仲に憧れていたという、
松尾芭蕉さん。

でも、この地を訪ねたときは、
昨日と同様、
エラい暑さだったといいます。

なのに高岡から、1日で峠を越え、
金沢にたどりついている。
そんなところから、
「芭蕉は忍者だった」という
説も生まれているようですね。

そんな厳しい場所ですが、
こちらはやはり食べ物はおいしい場所。
小矢部のサービスエリアでは、
名物「白エビ」を天ぷらにした、
写真のような
オブジェがつくられていました!

何だかんだで、
いいところですよ(笑)





[仕事ができる人の歴史入門]
夏川の「日本史」入門はこちら

お墓参りの残暑

今年も金沢で、
お墓参りをしてきました。

そもそも夏川は東京生まれですが、
祖父の代に金沢からやってきた家系。
なので「お盆のお墓参り」には
毎年のように金沢に来ていました。

ただ昨年からは、
ここが父親の眠る場所にも
なったわけです。
ますます深いつながりができたように
感じますね。

写真は「法円寺」さんから、
金沢の住宅街を見た光景。
空があまりにもキレイです。
ちと暑いけど……。

毎年、お参りするのは、
お墓のある「野田山墓地」と、
法要をしていただいた
この「法円寺」。

「野田山墓地」は、
前田利家が切り開いた墓所。
彼自身と夫人のまつさんのほか、
歴代加賀藩藩主も眠っています。

そしてまた、
「法円寺」さんも、
前田利家さんがつくったお寺。

それだけこの町は、
「前田家がつくった町」であり、
武士道の伝統を
強く残しているわけです。

まあ、
私が『武士道』を翻訳しているのも、
そんな因縁があるのかもしれません。
父親を付き合わせた形になりましたが、
毎年、楽しみに、
ここに戻り続けます!

そういう気持ちは別として、
本当にここは、
食べ物が美味しいですよねえ〜。

本当はもう少し、
ここでゆっくりとしてきたかったです。



[公私混同の時間]