16世紀ヴェネチア、ティツィアーノの世界

花の女神を描いた『フローラ』と
『マグダラのマリア』。

本日は最終の駆け込みのようになりますが、
上野の「東京都美術館」で開催されている
ティツィアーノとヴェネチア派展
を観に行ってきました。

じつは翻訳させていただいた名著、
スマイルズの「自助論」』(ウェッジ)にも、
彼についての記述があります。

「16世紀イタリアの画家、
ティツィアーノ・ベチェッリオもまた、
疲れを知らない働き者でした。
彼は有名な『ピエトロ・マルティーレ』に8年、
『最後の晩餐』に7年の歳月を費やしています」

なるほど、
新しい画風を切り開いただけあり、
努力家の画家だったんですね。

教科書で観たような絵、
間近に見ると衣服のシワなど
リアル感はものすごいものがあります。

ただ、ティツィアーノの画風に
ダヴィンチや
ミケランジェロといった
同時代フィレンツェの作品に比べると、
計算されたような精密さはありません。
その一方で、
暖かさや、自由さは感じられますね。

ローマ帝国以後、
ゲルマン諸国やアラブ世界に蹂躙されながら、
小さな諸都市が存亡を賭けて、
策略や闘争を繰り返したのが、
中世からルネッサンスまでのイタリアです。

その中で、
追われるように干潟に逃げ込んだ民が、
干拓と治水によって
海に浮かんだ「鉄壁の人口都市」をつくりあげ、
共和主義による全員体制で一丸となり、
強力な海軍をもって
アドリア海から東地中海を席巻するような
イタリア最強国をつくりあげました。

これが「ヴェネチア」なんですね。

なので他のイタリア都市とは、どこか違う。
人物像もなんとなく庶民的で、
しかも表情は誇りに満ちている
……というところがあります。
芸術はその環境から生まれてくるんでしょう。

じつは今回、この展示を観にきたのは、
先の『自助論』の続編になりますが、
同時代のライバル国であった
フィレンツェで生まれた「名著」を
翻訳させていただいたんです。

そこでもヴェネチアの成功と失敗は、
リーダーシップの例として登場します。
これを芸術作品と並べて観れば、
面白さはさらに増します。

こちらの出版については、
まだまだ今は引っ張って、4月に告知しますね(笑)

紹介した絵のほか、
有名な『ダナエ』なども来ている
「ティツィアーノ展」。
4月2日までしかありませんが、
興味ある人はぜひ行ってみてください!



[公私混同の時間]

アリスのお店の仕事術

写真は新宿ルミネにある
「アリスカフェ」
というお店の、
「桜のショートケーキ」なる
スウィーツです。

全体が桜色で、
「不思議の国のアリス」
の雰囲気どおり、
イチゴをウサギの耳にアレンジしています。

チョコの粉で描いた絵が
何だかよくわからない
……のが難点ですが(苦笑)、
面白いですよね。

こちらのお店は、
オムライスやパスタ、ドリアなどに加え、
デザートに力を注いだお店。
食事のメニューは少ないのですが、
デザートメニューは
やたらとたくさんありました。
だから周囲には女性が多かったです。

調べるとこちら、
本来は「ダッキーダック」というお店。
豊富な種類のパスタを出すお店

……ですが、
若い人の多く、ビル内に競合店も多い
ルミネのような場所に
合わせているのでしょうね。

エンタメ的な雰囲気で差別化を図り、
うまく成功している感じがあります。

さらにこの運営母体、
「東和フードサービス」
という会社ですが、
あの「椿屋珈琲」を展開しているところ。
なかなか本格的なコーヒーを飲ませてくれる
「喫茶店チェーン」ですが、
オフィス街の路上店では、
むしろこちらをメーンにしているんです。
私も何度か利用しています。

とあるマーケッターさんに聞いたところ、
お店を出す場合に大切のは
「どんなお店を出すか?」でなく、
まずは「どこにお店を出すか?」
……だそうです。

つまり、
「その場所にどんなお客さんがいるのか」
を知らないと、
どんなに美味しいレストランをつくっても
お客さんはやって来ない。

そう考えると、
ルミネで「椿屋珈琲」を
やっても難しそうだし。
オフィス街で「アリスカフェ」も
打ち合せしにくそうな気はします。
郊外だとむしろ、
家族で入れそうな別業態に
なるのでしょうね。

なるほど、お客さんにマッチさせるから、
どちらもうまくいく。
考え方は参考になります。



[効率無視の仕事術]

4月に開催! 「第50回・賢者の会」のプレ告知

次回、4月30日の日曜日に開催する
「第50回・賢者の会」の
講師の方が決まりましたので、
早めの告知をさせていただきます!

今回は2014年8月以来、
ほぼ3年ぶりですね。
「コミュニティの女王」の異名を持つ方。
中村薫さんに、
登壇いただくことになりました。

詳しいサイトの情報はこちら。
http://community-make.com/

過去の「賢者の会」の様子は
こちらにありますが、
http://gao-kai.com/index.php?eid=1710
ふだんは会社員をしながら、
「ハンバーグの会」や
「マネーの会」など、
1日ですぐ満員御礼になってしまう、
超人気イベントを立ち上げてきたのが
中村薫さん。

あれからさらに仕事を発展させ、
コミュニティづくりの専門家として
セミナーを開催したり、
「コミュニティ・デザイナー」として
アドバイザー的な活躍を
するようになっています。

そしてついに、
人見知りで出不精のOLが
コミュニティの女王になった理由

という本を
大和書房さんから出版されたんですね。

すでに現代は、
単なるネットの時代から
SNSの時代へと発展しています。
ベストセラー
LIFE SHIFT』にもありましが、
個人のコミュニティを持っているかどうかが、
長い自分のキャリア人生を
大きく左右する時代になりつつあります。

もはや専門家として独立する人だけの
話ではなくなっているんですね。

ですから「コミュニティの専門家」として
活躍する中村さんの話は、
春からの新しい仕事のステージにも
相応しいテーマと言えるかもしれません。

また講義の詳細、そして本の内容については、
このブログで告知させていただきますね。

なお今回の会場は、
人生は「口ぐせ」でまるごと変えられる。
の著者でもある
野口健幸さんのご好意で、
タケルFXスクールの
セミナールームを使用させていただくことに
なりました。

ホント「賢者の会」は、
かかわった人で著書を出される方、
また著書を出した方に
かかわっていただくことが、
多くなりました。
ありがたいことですねえ。

私も頑張らないといけません!



[賢者の会・賢者のビジネス研究所]

池尻大橋にあった「目黒の富士山」

国道246沿い、
大橋ジャンクションの手前に
「富士山」
があることをご存じでしょうか?

しかも、
なぜか「目黒の富士山」だとか?
ここは目黒なの?

正確には「上目黒」ですが、
今の地名ではありません。
場所は池尻大橋と神泉町の間ですが、
昔はここが「上目黒」だったようです。
目黒川のそばですからね。

この「上目黒の富士山」。
現在は
「上目黒氷川神社」となっています。
246から見ると、
高い山のような感じ。
急な階段を登って上がるのですが
江戸時代にはここに
「富士塚」がありました。

「富士塚」というのは、
前にも紹介しています。
つまり
「ミニチュアの富士山」ですね。

品川神社などにもありますが。
富士山のレプリカのようなものを作って、
江戸町民たちは
登山のバーチャル体験を味わいました。
ちゃんと浅間神社も作り、
御利益はあるものとした……。

ちゃっかりしているんですが、
それは今も昔も
変わらないかもしれませんね。
昔は頂上から富士山も見えたそうですから、
それなりの満足感は
あったのでしょう。

じつはこの神社の起源は古く、
16世紀に武田信玄の家臣だった
加藤家が祠を建てたと言われます。

だからでしょうが、
そこに富士山の浅間神社を持ってきて、
天神様やお稲荷さんを持ってきて、
最後には
「氷川神社」の支店になりました。

ちょっとごちゃごちゃ感はありますが、
ちょっとした江戸町人たちの
エンターテイメント場所のような感じだった
……のかもしれません。

じつはこれらの情報、
神社のところまで登ると置いてある。
カラーの冊子に書いてあったもの。
小さな神社の割には、
本格的な広報誌を
ちゃんとつくっているんですね。
珍しいですが、気が利いています。

ぜひこの辺に来たときは、
登ってみてくださいませ!

そういえば正面には、
大橋ジャンクションの「空中庭園」もあります。
登るものが多い場所ですね(笑)



[仕事ができる人の歴史入門]
夏川の「日本史」入門はこちら

最後まで自分の仕事をやり尽くす!

「これは私が作った最高の芸術作品だ」

本日、テレビ朝日で放送していた
『そして誰もいなくなった』
交渉の末にやっと日本版が実現した
アガサ・クリスティ原作のドラマ。

そして、この作品が遺作となりました。
俳優の渡瀬恒彦さんですね。
14日に72歳でお亡くなりました。

自分の最後の作品と
わかっていたのでしょうか?
豪華キャストの中にあって
驚くくらいの鬼気迫る演技。
本当に、病気を押して
最後に素晴らしい仕事をなさったんだな
……と、
私もブログに書きたくなるくらい。

子供のころから
テレビで観ていた俳優さんだけに
残念な気持ちも高まりました。

現代風にアレンジながらも、
前編と後編で原作にできるだけ忠実にした
……という、このドラマ。
じつはアガサ・クリスティさんの原作は
2つあるんです。
オリジナルの原作と
舞台用に書き直した戯曲作品ですが、
結末が違うんですね。

映画で有名になっているのは後者で、
ドラマだと仲間由紀恵さんの役が光る
ストーリーです。
今回のドラマもそうだと思ったら、
渡瀬恒彦さんの役が光る、
小説版をもとにしていました。

その意味では、最初から
「この作品が最後になるなあ」と、
スタッフも本人も、
わかっていてドラマづくりから
始めたのでしょうか?
ちょっと意外でしたね。

よく考えてみれば、
テレビ朝日の土曜日、
「土曜ワイド劇場」も
4月で終了するそうです。

小学生のころに親に隠れて
こっそり観ていた記憶があるんですが、
その長い歴史が終わるんですねえ。

渡瀬恒彦さんといえば、
長らくこの2時間ドラマのシリーズで
顔の1人となっていた方です。
これも最後の締めくくり
……という感じだったのかもしれません。

最後の最後まで、
真剣に自分の仕事と取り組む姿勢。
しっかり心に刻みたいものです!



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