伝染病がもたらした世界の変化

中国で新型コロナウィルスの問題が
深刻化しています。

想像した以上に、
ずっと感染規模は広くなり、
武漢の町はほとんど封鎖されたように
なりました。
なんだかホラー映画を見ているようで、
ちょっと恐いですよね。

もちろん、まだ被害の規模は
大きくありませんから、
心配し過ぎる必要はないでしょう。

ただ感染拡大を、あまりなめてはいけない。

というのも、
いまから800年くらい前、
やはり東アジアに発生した伝染病が、
世界に深刻な影響を与えたことがありました。

それは「ペスト」です。

ウィルスとは違って
「ペスト菌」による感染症ですが、
もともとは中央アジアの
風土病だったと言われます。

いまから800年前、世界を席巻したのが
かのチンギス・ハンが創始した
モンゴル帝国。

彼は部族を統一し、
やがて後継者の代になって
東は中国や朝鮮半島から、
西は東ヨーロッパまでという、
歴史上最も広い国家をつくりあげました。

日本にも「元寇」という形で
鎌倉時代に到来していますね。

幸い、日本はモンゴル民族を阻止しますが、
この広大な侵略の過程で
広がってしまったのが、
じつは「ペスト」だったんです。

なんせ中国人も、ヨーロッパ人も、
ほとんど抗体のない伝染病。
しかも都市のネズミが感染し、
戦後で衛生状態もよくなかった頃ですから、
被害は一気に拡大していきます。

そして中世のヨーロッパでは
人口の3割、
中国ではなんと人口の半分が失われた
……というんですね。

歴史通の方はご存じの通り、
ヨーロッパではその後、宗教の改革が起こり、
また各地の王国による
国家の再編成が始まっていきます。

中国でも人口減少の中、
漢民族の宗教結社から
「明」という国が編成されていきます。

そんなふうに人類の歴史は、
たびたび病気によって歪められてきた……。

とはいえ、
まだ病気への備えも万全でなかった
過去の話です。
いまは知識もあれば、手を洗ったり、
マスクをしたりという、
簡単な拡散対策を皆が知っています。

その程度の簡単なことから、
予防だけはしっかりしておきましょう!



[仕事ができる人の歴史入門]
夏川の「アジア史」入門はこちら
コメントはありません。
| | url | | |