金色の薬師如来の秘密

画像は、目黒の大円寺にある
薬師如来像。

お正月だったからか。
普段より前に
配置されていたかもしれません。
入り口付近で目立っていましたね。

金色なのは、金箔を貼っているから。
体の悪い部分に金箔を貼ると、
その部分が治癒される……という
伝承があります。
金箔はお寺で500円くらいで
購入できるそうです。

そもそもは大黒天を祀っている、
この大円寺というお寺。
江戸時代、心を病んだお坊さんの放火で
「明和の大火」を引き起こしたことでも
知られています。

昭和になってから再建されたのですが、
その際に近くの薬師如来を祀っていた
お寺を合併し、
この薬師如来があるとのことですね。

大火で亡くなった人を供養する羅漢など、
たくさんものがあるお寺になっています。

いずれにしろ、金箔を貼って
病気の治療を願うこの仏像。
そんなストレートで安易な信仰で
仏教的にはいいのか……と、
思ってしまいますよね。

そもそも「薬師如来」というのは、
現世での願いを叶えてくれる存在。

「衆生の疾病を治癒して寿命を延べ、
災禍を消去し、衣食などを満足せしめ、
かつ仏行を行じては
無上菩提の妙果を証らしむ」とあります。

この世の「苦」を受け入れ、
「悟り」を開いていく仏教に、
そんな存在があっていいのか?

病気には、「いい」も「悪い」もない。
人が受ける「ありのままの運命」ですが、
一方では人間には、
自然治癒力もあるわけです。

薬師如来さんに願い、
「病気は必ずよくなる」と信じれば、
その自然治癒力はアップする。

ですから薬師如来の存在は、
人間の「ありのまま」の力を引き出す
強い装置でもあったわけです。
ですから仏教においても、
こうした存在を認めたわけでしょうね。

どうせ自然治癒力を生かすなら、
もっと強い象徴があるといい。
「治したい患部に金箔を貼る」
という行為は、
自分に備わった治癒力を発揮させるのにも
非常に効果的だったかも。

信じることが最大の効果。
興味のある方は、
ぜひチャレンジしてみてください!



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