100年を超えて続けられる「果たせなかった夢」

12月10日は、「ノーベル賞の授賞式」が
スウェーデンでありました。

日本人の吉野彰先生も、
化学賞のメダルを受け取ったそうですね。
「化石賞」と違って、
こちらは大変名誉なことです!

でも、ずいぶん前に発表された
ノーベル賞の授賞。
どうして今頃に授賞式なのか?

じつは12月10日というのは、
ノーベル賞を創設した
アルフレッド・ノーベルさんの
命日なんですね。

彼の遺言に従い、
遺産を与える形で始まった
ノーベル賞。
ですから命日に授賞式をする
……というのは、当然のことなんでしょう。

このノーベルさんの遺産、
ご承知のように「ダイナマイト」によって
稼いだものです。

ニトログリセリンの発明者である
ノーベルさん、
その発明によって生まれた爆薬は、
19世紀の戦争の時代に
各国がこぞって求める商品になりました。

お陰で大儲けでしたが、
ノーベルさんには「死の商人」という
悪名が常に囁かれるようになります。

そんな彼が愛した女性の1人、
ベルタ・フォン・ズットナーという作家さん。
彼女は平和運動をしていた方でした。

「死の商人」と「平和運動家」の恋……。
んなももの、
うまくいくわけもありません。
ズットナーさんは他の男性と結婚し、
ノーベルさんは生涯独身だった……。

もっとも愛人は何人もいたようですが、
そんな出会いが、
彼に「死の商人」と呼ばれることの
不名誉さを、
強く感じさせるようになったようです。

「私は無益な人間だが、他人の価値を見出し、
称えることはできるはずだ」

『奮い立たせてくれる科学者の言葉90』
で紹介してものですが、
どうせ子どももいない一人身の境遇。
だったら戦争で儲けた遺産は、
平和のために使ってやれ……と、
ノーベル賞の創設を思いついたわけです。

ちなみに先のズットナーさんは、
彼の死後に平和賞を受賞しています。

そういえば平和賞だけ
ノルウェーでの授賞式になりますが、
さすがノーベルさん、
あえてスウェーデンと長年、
仲の悪かった隣国を、
開催地にあえて入れたと言われますね。

自分が生前に引き起こした災難を
すべてシャッフルして、
平和な世界をつくりたかった。
その夢が死後、
100年以上もずっと続いているわけです。



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