日本人が世界に広げた「菊」の文化

こちらは鹿島神宮の
入り口で行なわれていた
「菊花展」で展示されていた花。

時期がら大きく取り上げていましたが、
「御紋章菊」
と呼ばれるもの。
天皇家のシンボルになっている菊です。
こんな見事な花なんですね。

この菊、正式には
「一文字菊」と呼ばれる品種。

もとから天皇家のシンボルとして
品種改良したものではなく、
鎌倉時代に後鳥羽上皇が愛したことから
「菊の御紋」
になったのだと言われます。
長い年月を経て育てた
栽培品種であるようですね。

じつは日本には、
「菊」という花は
自生していませんでした。

せいぜい野菊やタンポポが
あるくらい。
すべて中国から、平安時代の頃に
やってきたものだとか。
だから『万葉集』以前の書物にm
菊は出てこないんですね。

それが普及したのは、
先の後鳥羽上皇以後の話。

皇室が象徴にしたことで、
やがて武家でも、
それを模倣する象徴が出てくる。

やがて江戸時代になると、
菊を育てるアートが一気に開花します。
「菊合わせ」などという行事が行なわれ、
たくさんの品種が生まれました。

これが幕末から江戸のころに、
ヨーロッパに伝わり、
「菊」という植物が
一気に世界中に広がります。

いつのまにか
自生している中国の菊より、
「日本で品種改良された菊」
のほうが
一般的になってしまいました。

つまり日本初の「文化」だったのが、
菊という花。
日本はこういう分野でも
世界に大貢献していたわけです。

それが国の象徴になっているというのは、
誇らしいことかもですね。



[仕事ができる人の歴史入門]
(夏川の「日本史」入門はこちら)
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