夏川訳『茶の本』が3刷になりました!

新刊のことにいっぱいいっぱいで、
気づいていませんでした。
こちらの本が重版になっていたようです。

夏川訳の『茶の本』ですね。
(致知出版社、本体1400円)

『武士道』より少し遅れること1906年。
日本の美術を世界に紹介した
岡倉天心さんが、
日本の「静」の文化を
「茶の湯」の思想から紹介した本。

原題は『The Book Of Tea』になります。

「Words of Wisdom」ということで言うなら、
こちらも現代まで、
多くの人に影響を与えた本。

何より天心さんは、文明国とされた欧米に対し、
「アンタたちのほうが、
本当は野蛮なんじゃないか」と、
堂々と言い切ったんですね。

「西洋社会は、日本が平和で
おだやかな生き方を満喫している時代は、
我が国を野蛮とみなしていたのです」

「もし文明国と呼ばれるための条件が、
身の毛もよだつ戦争による
勝利によって与えられものであるなら、
私たちは喜んで
『野蛮な国』のままでいましょう。
私たちの国の芸術や理想に敬意が払われる日まで、
日本人は喜んで待つつもりです」

そしてこの
『茶の本』の根底にある考え方は、
現代の最新技術にも通じているんです。

それは
君はこの言葉を知っているか?
にも書きました。

「茶の湯」を生み出した「禅」の思想ですね

「愚の如く、魯の如く、
よく相続するを主中の主と名づく」
……そんな禅の言葉に影響されてきたのは、
アップルの創業者、
スティーブ・ジョブズさん。

「小さな茶室」や「一杯のお茶」で
宇宙を表現した、茶道の発想。

「禅の言うところによると、
物事の大いなる関係性において、
小さなものと大きなものの区別などありません。
一個の原子は、
宇宙全体に匹敵する可能性を持っています」

……『茶の本』の記述ですが、
極小のデバイスに宇宙的なデータ世界を
凝縮しようとした製品は何だったでしょう?

そう「iPhone」の発想は、
まさに「禅的」なものなんですね。

これが「セレモニー」となると、
「茶」の世界になる。
古典にある教えは、
未来を切り開く力があるんです!

日本人であるならば、
ぜひ知っておいてほしい本です。



[夏川賀央の「古典学のススメ」]
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