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「物語」でなく「実像」を評価する

写真は、高輪の泉岳寺。
大石内蔵助さんの像ですね。

ご存じの通り、
ここは赤穂浪士の四十七士が
眠るお寺。
有名な義士祭は14日でしたが、
私も12月のどこかでは
ここを訪れています。

新渡戸稲造さんの
武士道』でも象徴的に
紹介されている事件ですからね。

主君の仇打ちをした
四十七士の悲劇。
ただ歴史的には、あまり多くのことは
わかっていません。

ただ、記録として残っているのは、
どうも浅野内匠頭は、
相当の短気だったこと。
一方で吉良上野介は地元では
名君として知られた殿様でしたから、
単純に陰湿なイジメをしていたかどうかは
不明ですね。

ただ世の中は
「強い者が弱い者を虐げるストーリー」を
この一連の事件に被せたわけです。

つまりお上に近い吉良の殿様は悪。
カッとなって斬りつけた結果、
切腹することになった浅野の殿さまは、
可哀想な犠牲者。
だから正義が行なわれてほしい……と。

大石内蔵助さんは、
この世論に振り回されたのか。
あるいは、利用したのか。
結局は仇討ちをして切腹したことで、
殿様の失態で取り潰しの危機にあった藩を
命を賭して救ったことになったわけです。

討たれた吉良さんには悪いのですが、
内蔵助さんが武士道の体現者であったことは
事実なのでしょう。

ひるがえって現代を見れば、
事実を追いかけた新聞よりも、
匿名での噂が一人歩きするネットの力が
大きくなった現代。
こうした
「正義と悪の都合のいいストーリー」は
生まれやすくなっています。

皆が喜ぶからいい
……という声もあるでしょうが、
それでは内蔵助さんのように
現実に対して真っ当に挑んだ人間の努力が
報われない気もします。

物事には光も影もあり、
私たちが認めなくないことも事実は事実。
目をつぶっていては、いつまでも私たちは、
自分の狭い世界から
抜け出すことができません。

書物が廃れ、
SNSが幅をきかせる時代になったからこそ
むしろこれからは
「本物」を追求することが大事に思えてきます。
2018年はそんな年にしたいものですね。



[仕事ができる人の歴史入門]
夏川の「日本史」入門はこちら
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