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私たちは過去とどう向き合うべきか?

久しぶりに
夏川が読んだ本の紹介。
取り上げたいのはこちら。

忘れられた巨人
(ハヤカワepi文庫)
今年のノーベル文学賞受賞者、
日本生まれのイギリス人である
カズオ・イシグロさんの小説ですね。

積んでいた本、やっと機会をつくって
一気に読破しました。

ノーベル文学賞というと、
いつも候補になる村上春樹さんのように
難解なイメージがあります。
ただ、こちらは登場人物も少なく
シンプルなストーリーです。
ヘミングウェーさんや川端康成さんを考えれば、
むしろそういう作家のほうが、
文豪には多いかもしれませんね。

内容はドラゴンンクエストのような世界を
思い浮かべればいいのです。
かつてのイングランド、
アーサー王の時代の戦乱のあと、
サクソン人とブリテン人の対立が続いています。

しかし1匹の竜が吐く不思議な霧の効果で、
人々は過去のことを忘れていってしまう。
その中で
息子に会いに行く旅を始めた老夫婦が、
竜を退治しようとする戦士と、
竜を守ろうとする戦士に出会う
……といった物語です。

いろんな解釈ができるストーリーですが、
つまりは
「人が過去とどう向かい合うか」が
テーマになっているわけですね。

竜を退治すれば、
過去の歴史を人は取り戻せる。
けれどもそれは、
哀しい記憶を思い出すことにもつながるし、
自分が冒した過ちと
向かい合わなければならないかもしれない。
人が未来に向かうには、
果たしてどちらが理想的なのか?
……その結論は難しいかもしれません。

ただ、私の親しい人には、
過去の哀しい思い出と
正面から向き合うことで、
自分がやるべき新しいことを
見出した人がいます。
歳は下ですが、とても尊敬しています。

私たちはどんな運命に出会うかを
選ぶことはできません。
でも対峙した運命を、
どのように背負うかを選ぶことはできます。

たくさんのことを背負うぶんだけ
人は成長する……とすれば、
すすんで過ちや黒歴史とも
私たちは向き合っていかねばらならない。

そう考えるとこの本のテーマは、
いまの世界のあり方にも
深い問題を投げかけているのかもしれません。

世界的に評価された本は、
やはり読む価値がありますね。



[常識転換の読書術]
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