フロスト警部、最後の事件解決!

夏川が読んだ本の紹介ですが、
今回は推理小説です。

フロスト始末
(上下巻、創元推理文庫)
というものですね。

イギリスのデントン署で活躍する
フロスト警部の最新シリーズですが、
この警部のこと、
じつは私は2005年に書いた
「仕事を面白くしたい」ときに読む本
で、紹介しています。

「この警部というのが凄いのです。
どう凄いかといったら、本人は、
まったく事件の解決などしないのです。
推理なんてしない。
ただドタバタと翻弄され、
行き当たりばったりで行動するだけ。
でも、なぜかそんな行動の結果、
事件は結果オーライで
解決してしまうのです」

そう、とにかく思いに従って、
すぐ行動に移す。
その結果、寝る間もない
ワークホリック状態になるのですが、
行動にすべてムダなんてことはない。
どんな明晰な頭脳も、
空振り覚悟で動き続ける
実行力には勝てないんですね。

そんなフロスト警部のシリーズ、
『クリスマスのフロスト』
『フロスト日和』『夜のフロスト』
『フロスト気質』『冬のフロスト』
などが日本では発売されており、
その都度、
「このミス1位」になっているのですが、
今回がついに最後になりました。

じつはもう10年前に、
作者のR.D.ウィングフィールドさんが
お亡くなりになっているんですね。

私も知らなかったのですが、
そもそも50代後半でデビューした
遅咲きの作家、
ウィングフィールドさん。
闘病しながら作家活動を続けていたのですが、
たった6作にして
79歳で世を去っているそうです。
とても残念ですね。

本書は遺作になりましたが、
そんな悲壮感をまったく感じさせず、
今回も、少女連続殺人事件に、
バラバラ死体遺棄事件、
スーパー脅迫事件、
そして自身の陰謀による異動通告
……と、異なる問題を
やはり
「行き当たりばったり」で
翻弄されながら解決していきます。

その見事な逆転劇は痛快ささえ
感じさせる……のですが、
作者亡き後も、
イギリスでは別な著者による
続編も始まっているとのこと。

「できる人」の物語は、
永遠に続いていく……ということでしょうか。
今後はそちらに期待しましょう!



[常識転換の読書術]
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