築地本願寺の秘密

写真の何とも言えない
不思議な雰囲気の巨大な建物。
怪しい宗教ではない。
れっきとした伝統的な仏教のお寺。

お馴染みな人にはお馴染みでしょう。
「築地本願寺」ですね。
先日、近くに来たついでに
新刊」のヒットと、
賢者の会」の盛況を祈願をしてきました。
ちょうど大規模な改修工事中なんですね。

京都にある西本願寺の東京分院。
でありながら、
ヒンズー教やイスラム教の影響を
受けたかのような
オリエンタルなたたずまい。
中にはステンドグラスがあったり、
パイプオルガンが置かれていたりもします。

この建物になったのは、
じつは関東大震災で、
建物が再建されてからなんですね。
でも、このデザインはゆるされるのか?

もちろんOK、というのも、
そもそも「本願寺」自体が
掟破りで生まれたような
アウトロー仏教です。

発端はご存じ、親鸞さんですね。
鎌倉時代のお坊さんでしたが、
貧困に苦しむ民衆のため
「ただ南無阿弥陀仏を唱えなさい」
「どんな悪人だって救われるんだよ」
……と、お寺も持たず
癒しを与える仏教の布教に努めました。

その教えは、
有名な『歎異鈔』などに紹介されます。

主流派からはほとんど
「異端」のレッテルを貼られるのですが、
やがて教えは「浄土真宗」となり、
民衆を巻き込んだ
強大な勢力となりました。

戦国時代などは
お坊さんと民衆で武力を持ち、
北陸地方を基盤として、
かの織田信長とも張り合っていましたね。

つまり本願寺というのは、
そんなお寺。
民衆の味方で、
基本的には誰に逆らってでも
困った人は助けてくれる……のが、
その発端だったわけです。

だとしたら、伝統の形に従わないのが
むしろその原型。
だからこのデザインなのかはわかりませんが、
格式高いばかりが
日本の伝統でない……ということも、
私たちは心得ておきたいですね!



[仕事ができる人の歴史入門]
夏川の「日本史」入門はこちら
コメントはありません。
| | url | | |