「落合楼・村上」の秘密!

写真のクモ、何やら怪しげでもあり、
またお洒落でもある。
ちゃんと、ガラス細工の目まで入っているんです。

こちらは「落合楼・村上」の
小障子に木で組まれていた
精巧な意匠。
「作家なりきり合宿」の
講義室として私たちが使用させたいただいた
部屋で使われていたものですね。
静岡新聞の写真で写っていた場所です。

もともとはこの部屋、
創業者の私邸としてつくられたようですが、
蜘蛛の網は「縁起のいいから」と、
意匠にほどこされたとか。
どうも20世紀にヨーロッパで流行った、
アールヌーボーの影響があったのではないか
……とのことです。

FBでは「富士山と網」を紹介しました、
ええ、この宿の「障子の細工」だとか、
「窓枠」だとか、「床の間」だ……といったものは、
もう普通じゃあないんです(笑)

ガラスを見れば、
堀のような透かしが入っていて、
「日本では他に御用邸でしか使われていない」
という話ですし、
通常の障子でも、「エテ面」という
角を削った細工が施されています。
これも正面から見たとき、
キレイに見せる工夫だそうですね。

一方でステンドグラスや洋風の窓など、
西洋建築の技術も取り入れられている。
『落合楼物語』という本では、
「江戸中期に完成をみた座敷美と、
十三、四世紀ヨーロッパ全土を席巻した
ゴシック美との和合」
と表現されていました。

もともと「眠雲楼」として旅館ができたのは、
140年前の明治7年のこと。
創業者は金山の開発で財を成した、
足立三敏さん、という人でした。

その後、山岡鉄舟の提案で
「落合楼」となったこの旅館は、
昭和8年に大改築して、現在の形にいたる。
この頃にできた見事な建築は、
7か所が文化財として登録されています。

ところが先代の経営が行き詰まり、
この歴史をもった旅館も、
ついに破綻してしまったわけですね。

そこで平成14年に、
現在の社長、村上昇男さんが、
経営を引き継ぎ、一時はさびれてしまった
落合楼を復活させます!

それは「文化財に輝きを取り戻す」
ということだけでなく、
「おもてなし」というソフト面を強化し、
「ここに来れば癒される」と、
リピートのお客さんを再び獲得していく
……ということでした。
かつての明治の文豪に匹敵するような、
「現在の成功者たちから愛される宿」が
見事に復活したんですね。

そして新しい段階、
「ボランツーリズム」という
参加者が宿泊の代わりに
奉仕活動を学べる場や、
私たちの「作家なりきり合宿」のように、
何かここで学びができるような
伊豆の新しい「文化発信地」としても、
進化しようとしているわけです。

かつて川端康成が、ここに憧れたように。
作家たちがここに集って交流したように。
何かスペシャルなことが、
この宿から始まっていく。
私たちもそれに参加できるなら、
とても嬉しいですよね。

ぜひぜひ、ビジネスの学びとしても、
「落合楼」に注目すると
面白いかもしれませんよ!

[夏川が出会った「できる人」たち]


2013,12,02, Mon 01:10
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