35年経っても変わらない一貫性!

久しぶりの映画を観てきましたが、
35年ぶりの続編となりました。
リドリー・スコット監督、
『ブレードランナー2049』ですね。

ご承知の方も多いでしょうが、
けっこう「悪評」です。
アメリカでは大惨敗した
……なんて話もありますし、
まあ確かに映画全体が「暗い」し、
「退廃的」だし、難しいし、
テンポがあまりよくない(ようだ)。
すごい映像の割には、
派手なアクションにも欠けています。

ただ観ていて、
じつはそうした悪評をほとんど私、
意識しなかった……。
いや、この映画、純粋に「好き」です。
おススメしたいと思う。

じつは35年前の
「ブレードランナー」も、
そんな退廃的で、暗く、難しい映画でした。
だから劇場公開はふるわず、
カルト的な人気があとから出た映画だったんです。

その理由は、たぶんテーマとしている
「人間性の追求」にあるのでしょう。

本書は「人間」Vs
「レプリカント」……という人造人間の
対立軸を描く映画、
じつは映画で疑問に感じWikiを見れば、
誤解していました。

『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』
という原作にダマされてはいけない。
映画では最初から
「レプリカント」という
新しい枠組みを設定していました。
これは今、話題になっている
「人工知能を搭載したアンドロイド」
ではなく、
むしろ「クローン人間」に近いんですね。
(バイオテクノロジーの産物みたいな感じ)

クローンというのは、
ロボットではないから、人と同じ。
だから子孫もつくれるのですが、
前作では寿命が制限されていた。

そこで「人生が欲しい」と反乱を起こした
「レプリカント」の反乱分子を、
捜査官(ブレードランナー)の
ハリソン・フォードが
追う展開になるわけです。

で、今回うまいのは、
35年経って人類は
「レプリカント」を従順にすることに
成功した。
これはほとんど
「洗脳」のようなやり方です。

そして
「レプリカント」である主人公が
今度は反乱分子と
みなされてるようなっている
人間のハリソン・フォードを追う展開になる。

つまりは35年前に解決されなかったテーマを
再び問題にして、
立場を変えてやり直す
……という形になっているわけです。

主人公のライアン・ゴズリングは、
なんとなくオタク青年みたいだし、
愛情溢れるその恋人は、
ロボットどころか、
ほとんど電子データだけの存在。
一方で主人公の女性上司も、
悪ボスの大経営者も、
あまりに人間離れしている(笑)

そんななかで物語は、
35年前を踏襲するように
「人間と何ぞや」を
レプリカントがなんとなく悟って終わる……と。

ブレずにつくっているところは、
自分はかなり評価しました!
まあ、興味ある方はぜひご覧になってください。



[公私混同の時間]

人を守りたいと思う心に国境はない

「個々の人間は、1つの体の一部のようなものだ。
すべて同じ本質によってつくられている。
もし、体の一部が痛くなれば、
他の部分も平気でいられないであろう」

こちらサアディーさん、という
イランの詩人が言葉だそうです。

イランといえば……ですが、
12日、イラクとの国境で大地震が起こりました。
両国を合わせた死者は、
450人をいま現在で450人を超えている
……とのことですが、
本当にお悔やみ申し上げます。

じつは先に紹介した詩。
イラン人のジャーナリスト、
エッテハディー・サイードレザさんが
紹介しているもの。

じつはこの方、
東北をこよなく愛していたそうで、
震災後に何度も来日し、
日本の復興の様子を
ずっとイランに、
世界に伝えてくださっていたんですね。

日経ビジネスのウェブサイトにも、
その記事が紹介されています。

アメリカと対立が続くイランですが、
日本は古くから
世界の流れに逆らってでも
交流を続けてきた国。

ベストセラーになった
『海賊と呼ばれた男』は、
各国に経済制裁を受けていたイランに
石油を買い付けに行った
出光 さんがモデルでした。

2011年の震災のときも、
イランは救援チームなどを日本に送り、
支援活動をしています。
その後もこんなふうに
ずっと気にしてくれていたと知ると、
嬉しくなりますよね。

ただ、今度は逆に
イランで起こった大地震です。
それに対して日本が
あまり関心をもっていない……とすれば、
少し恥ずかしいことに思います。

「世界」を1人の人間にたとえれば、
日本もイランもその一部。
どちらかでトラブルが起れば、
片方も当然、平気ではいられない。

サイードレザさんも
自国への警告をしていますが、
同じ地震国の不安をもともと抱えた2国です。
お互いに関心をもち、
意識だけでも協力し合えるように
していきたいですね。



[仕事ができる人の歴史入門]
夏川の「アジア史」入門はこちら

「第56回・賢者の会」は、中国人女性社長に学ぶ「逆境を生かす考え方」

すでにプレ予告はしていますが、
12月3日の予定している
「第56回・賢者の会」です。
詳細が決まりましたので、告知させていただきます!
https://www.facebook.com/events/1795096680788092/

場所は今回、中央区。
水天宮の近くにある
「浜町区民館」が会場になります。
時間は14時30〜16時です。

ゲスト講師は、
「東京エレベーター」という会社の女性社長、
馬英華さん。
12月5日には、日本経済新聞出版社さんから
逃げ切る力』という本が
出版されます!

その土台になった日経新聞web版の
連載記事がこちらから一部見れますが、
これ、涙がじんわりするくらいに
感動的なものです。

大連から憧れの日本にやってきて、
この国で夢を叶えたいと思う!
でも、アルバイト先を探すと
「中国人は帰れ!」なんて言われ、
パンの匂いだけで我慢するような日も
あったとか。

本当に苦労されたんだなあ……と、
あらためて思いますね。

でも、そうした逆境を
すべて自分の糧にしたのが馬さんの
すごいところ。
「泣きたいときはたくさん泣けばいい。
それが後で、進むべき道を
切り開く強さに変わるのだから……」

差別された経験は、
裏返しにすれば、人を公平に評価する
マネジメントになり。

望んだのにできなかった数々のことは、
業界を変えるような
ビジネスのアイデアになり。

何度も何度もやってくた苦難に耐えた
根気強さは、
抜群の営業力へと変わっていったんですね。

国際弁護士として活躍し、
また現在、
第三の拠点であるスウェーデンでは、
森の活用も考えている馬さん。
私たち日本人と違った視点から、
今回は貴重な話を聞かせていただきましょう。



[賢者の会・賢者のビジネス研究所]

じつは希少な「イチョウの奇跡」

紅葉の季節になってきました。
まあ、普通は紅葉なんでしょうが、
東京ではこちらのほうが、
お馴染みでもあります。

都のシンボルでもある
イチョウですね。

近所に有名なイチョウ並木がありますが、
少し前まではギンナン臭かった通りも、
いまは見事なイエローに染まっています。

空の青に溶け込むと、
紅葉とはまた違った美しさがありますよね。

そんな日本人にお馴染みのイチョウですが、
じつはこれ
「絶滅危惧種」の植物だったって、
知っていたでしょうか?

Wikiなどで調べればわかります。
国際自然保護連合(IUCN)でも、
日本の環境省でも
イチョウはレッドリスト。

「絶滅危惧種B1+2c」ということで、
アマミノクロウサギとか
ライチョウや幻の魚イトウとかと、
そう変わらない扱いになるようですね。

そんなに希少だったのか?

じつはイチョウというのは、
2億年くらい前に
世界中で繁栄した
「生きる化石」
……のような樹木だったそうです。

つまりは、
恐竜とともに生きてきたんですね。
ギンナンもあれ、
もともと恐竜に食べてもらって
種を排泄してもらうように進化したとか。

ところが恐竜の大量絶滅。
最近は隕石説が有力になっていますが、
このときイチョウも、
ほぼ「絶滅」したんです。

ところがわずかな個体が
中国の山奥に残り、
これが日本を含めた東アジアにだけ
人間の手で広がったんですね。

世界に広がったのは、
アジアとヨーロッパの交易が
盛んになってから。
18くらいまでは、
ほとんど世界に知られていない木で、
いまでも結構珍しいんだとか。
そんな希少性で、
「絶滅危惧種」に加えられているんです。

じつは私たちのこんな身近なところに、
恐竜の時代から生き残った
奇跡的のような植物があった……。
そう思うとまた、
この美しい光景も神秘的に見えてきますね!



[公私混同の時間]

戦争は終わらせられる

1が4つ並ぶ、11月11日でしたが、
じつは世界的には
「第一次世界大戦」が終わった日でした。

同盟国の中心だったドイツと、
イギリス、フランスなどの連合国が
1918年にパリの
「コンピエーニュの森」にて
鉄道車両で休戦協定を結び、
4年間に及んだ戦争が集結します。

日本は部分的にしか参加していないし、
すぐに第二次世界大戦が起こって
当事者になっていますから、
あまり私たちは意識しません。

ただヨーロッパでは2000万人の死者を出し、
その後の歴史を大きく変えることになった戦争。
11月11日を休日にする国は多く、
平和式典も多く開催されているようですね。

戦車や毒ガスなど大量破壊兵器が導入され、
それまでなかったほどの大被害をもたらした
世界大戦。
でも、じつは始まった年に、
「終わらせられるかもしれないチャンス」は
あったんです。

それは1914年のクリスマスのこと。
「奇跡」とまで言われる
「クリスマス休戦」が激戦地だった
西部戦線で自発的に起こったんです。

のちにポール・マッカートニーさんは、
Pipes Of Peace」という曲で
このエピソードを歌っています。
両国の兵士を演じた
映画のようなビデオクリップに、
10代の自分は感動したっけなあ……。

これは事実のエピソードで、
きっかけはドイツ軍の塹壕の中で始まります。
世界的に有名な歌手が慰問に来て、
「きよしこの夜」を歌い始めたとか。

その音楽が聞こえた、敵側の
イギリスとフランスの兵士たち。
相談して
「オレたちにも歌を聞かせてくれよ」と、
一時的な休戦を申し入れるわけです。

そして両者は一か所に集まり、
お互いにタバコを交換して会話を始まる。

やがて写真のように、
塹壕にクリスマスの飾り付けをして、
食事と酒をお互いにふるまう。
一緒にサッカーを始まる兵士たちもいれば、
互いの戦死者を追悼する
……ということも行なわれたそうです。

残念ながらその後、両者は散り、
結局、お互いの国の命令に従って
また殺し合いを始めてしまうのですが、
もう一歩、和解を進めたらどうなったか。

「戦争なんてやめた」ということになり、
多くの犠牲者も出ずに済んだかもしれませんね。

誰も好きで戦争なんてしない。
その後、3年も戦争を引きずり、
さらにまた数十年後には戦争を始めてしまった
私たちの世界。
二度と同じ過ちをしないよう、
記憶に留めておきたいものです。



[仕事ができる人の歴史入門]
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