「才能よりも努力」は正しかった!

本日は夏川が読んだ本の紹介。

先日の天気がよく涼しい日、
外にくり出して港区の自然教育園で
読んでみました。

やり抜く力(GRID)
(ダイヤモンド社、本体1600円)
という本。
ベストセラーになっている本ですね。

著者のアンジェラ・ダックワースさんは、
ハーバードやオックフォードなどの
超一流大学でずっと、
「偉大な仕事を成し遂げる人は、
どれほど生まれつきの才能に恵まれていたか」
を研究してきた心理学者です。

その結果、才能よりずっと大切なもの、
「やり抜く力」の重要性を
指標(グリット)で示したんですね。
その功績で2012年には
「マッカッサー賞」を授賞しました。

つまり言ってみれば、この本、
現代の『努力論』というわけです。
幸田露伴さんの本で言っている理屈を、
科学的に証明した
……ということでしょうか。

たとえばニュートンなどは、
子供のころの知能指数で言えば、
追いこぼれ寸前のレベル。
必ずしも幼少で非凡な実力を示した人が、
大人になって
偉業を達成したわけではありません。

一方で偉業を成し遂げた人は、
例外なく根気よく目標に取り組む
粘り強さや情熱、目的への執念や
哲学のようなものを持っている。

「才能×努力=スキル」
「スキル×努力=達成」
……と、
最近では流行らないかもしれませんが、
やはり「努力できるかどうか」は
大切なんです。

でも、
ならば「努力だけしていればいいか」といえば、
そんなことはない。
というよりも、そんな悲壮な努力では
人は持ちません。

まさに幸田露伴さんが
『努力論』で述べているように、
「努力を楽しめるようなメンタル」と、
臨機応変にやり方を変えたり
回り道をしたりして
長期戦でものごとに取り組める思考が
大切になるわけです。

まあ、たぶんこんなふうに、
森の中で勉強してみるのも
それはそれで1つの方法なのかも……。

とにかくもビジネスマインドの
原点に一度帰ってみる意味でも
読んでおきたい本ですね。

あとよかったら、
『努力論』のほうもです!(笑)



[常識転換の読書術]

「相談力」って何だ?

本日は次回、第54回目の
「賢者の会」の話。
いよいよ24日の日曜と、
日にちも迫ってまいりました。
https://www.facebook.com/events/114045055937460/

今回のテーマは
大谷更生さんを講師に迎えての
「相談力」というものですが、
あまり聞き慣れない言葉だと思います。

それもそのはずで、
そもそもは更生さんが得意な
「ほう・れん・そう」のテーマから
思い切って「報告+連絡」を省き、
1つに特化してしまったもの。

理由が私がいま、
「相談の力」にとても興味をもっているから。
「困ったときは更生さん!」
というくらい、
多くの人の相談に乗ってきた人ですから、
学べることも大きいかな
……と思っていたわけです。

じつは私自身が仕事につまずいたとき、
現状を打開してきたのは、
「誰かに相談したこと」だったなあ
……とあらためて思います。

いま思い浮かべるだけでも、
3つの場面が頭をよぎります。

1つは2番目の小さな会社で
編集者をしていたときのこと、
ちょっと上層部と人の関係がギクシャクし、
当時お付き合いのあった著者先生に
相談をしたことがあったんですね。

「小さな会社は個人経営の面もあるからね。
そろそろステージを変えるときなんだよ」
……と、先生は私を諭し、
より大きな出版社に
私を紹介してくださいました。
これが私の
キャリアアップにつながっています。

2つ目は、その会社を辞めるときです。
本にはよく書いていますが、
編集の仕事で独立するつもりではあったので、
仕事をとるために
アップルシード・エージェンシー社長の
鬼塚忠さんに相談したわけです。

その際に、
「夏川さん自身が作家になってくださいよ」
と言われたことが、
私の現在を導きました。

3番目は「賢者の書店」をつくり、
それでもビジネスが思うように広まらないから、
会社の面々に相談したとき。

このとき、
いま現在「賢者の会」を一緒にやっている
デザイナーのWatanabeから、
「人がまったく来なくても構わないから、
リアルな勉強会を開催していきましょうよ」
という意見が出て、
これが「賢者の会」に
つながっているわけです。

結果、「賢者の書店」は
よりリアルなビジネスをする会社となり、
私の仕事も、さまざまな方向に広がりました。

思うに、
どんなスキルも、どんなアイデアも、
いまの流れが激しい時代、
長続きしていかないんです。
現代は1人の頭だけでビジネスをするのが、
かなり難しい時代になっています。

だからこそ積極的に
「自分の古い考え」を捨て、
他人の意見を仰ぐ必要がある。

「相談力」はまさに、
いまの時代に最も必要な、
「進化」や「革新」のための
能力なんですね。

まあ現在は私も、現況を突破するため
新しい相談を求めているとき
……なのかもしれません。
なのでぜひぜひ
今回は皆さんとともに勉強したいと
思っています!

写真は今日のブログで出てきた人が、
けっこう含まれている
鬼塚さんをゲストに迎えた
「賢者の会」のときのものです。



[賢者の会・賢者のビジネス研究所]

大雨の中のお神輿

本日は台風が、
日本列島を縦断しております。

いま1時半現在で、
東京も窓の外はかなりの嵐になっています。
それでも駆け足で
通り過ぎていっているようですので、
このブログを皆さんが見る頃には
台風一過になっているかもしれませんね。

そんな本日、私の家の地元近くの
氷川神社は、お祭りの日……でした。

でも悲しいことに、
縁日がないのは当然ながら、
お参りしている人もごくまばら。
ちょっと残念なことになってしまいましたね。

ところが……です。
通りに出てみれば、遠くから
「ワッショイ、ワッショイ」の声。
なんと、こんな大雨の中、
お神輿は出ていたんです!

これには賛否両論あるでしょう。
「危険だ」という声もあるし、
「そんなムリをして何の意味があるんだ」
という意見もあったでしょう。
確かにご覧のように、
見学者も少数にはなっていました。

実際、近くで話されていた声を聞くと、
中止するか? それとも決行するか?……で、
かなり悩んでいたそうです。

でも、せっかく計画したのだし、
仲間を集めた。
年に一度の行事です。
人が集まろうが、批判されようが、
とにかくやってみよう……と。

「意味があるか」なんてことは、
結局のところ、やってみなければわからない。
途中でリタイヤになるかもしれないけれど、
それならそれでいいんです。
「やってみたんだ」ということで、
私たちは何らかの達成感を
得ることができます。

もしかしたら、
「やらなきゃよかった」なんて
思うかもしれません。
でも、それも、やらなければわからないこと。
「経験し、成長する」には、
「やってみる」しか方法がないんですね。

そんなことをこの
「雨の中のお神輿」に感じたのですが、
まあ、私がこうして
ブログに書いているだけでも、
それはそれで意味があるわけです。

世の中には「ムダになること」なんてない。
ましてや神事ですからね。
町の繁栄にもつながったんじゃないかな……。

でも、こんな新興の住宅街でも、
力強い人々はちゃんといるんですね!



[夏川が出会った「できる人」たち]

「トイレの神様」の秘密

画像は金沢で法事をしたお寺の
トイレの前に壁に飾られていた像。

「ウスサマミョウオウ(烏枢沙摩明王)」
という神様。
いわゆる「トイレの神様」ですね。
「オン・クロダノウ・ウンジャク」
という真言も書いてあります。

一時、歌でも話題になった
「トイレの神様」ですが、
ちゃんとこのように仏教では
実物が存在しています。
ただ、本当は
インドの「アグニ」という神様で、
不浄を焼き尽くす「
火の神様」というのが、
そのキャラクターだったんですね。

それがどうして日本で
トイレの神様になったのか……といえば、
「汚物を焼き払ってブッダを助けた」
とか、
「自らが汚物の城にこもったのを
釈迦の仏力で浄化されて、帰依した」
とか、いろんな話があるようです。

まあ「火の神様」が
「トイレの神様」になったのは、
当人にとって幸せか不幸なのかは
よくわからないところ(笑)

ただ日本人が、このトイレの神様を
非常に頼ったのはわかる気がします。

なんせ今のように、
衛生的でなかった昔です。
感染症や伝染病の原因にもなりうるトイレは、
最も浄化されてなければならない場所。

それに昔のトイレは離れにあったり、
外にあったりもしました。
電灯のない時代ですから、
夜に行ったりするのは
危険もともなったわけですね。

なので天台宗では、
この「ウスサマミョウオウ」さんが、
お不動さんなどと並んで
「五大明王」の1神になることもあります。

そして現代でも
「トイレ掃除をすれば幸運を授けてくれる」
なんていうことで、
この「トイレの神様」は
崇拝されているわけです。

でも、これは当然のことですよね。
「人が嫌がることを率先してやる」
ということができる人であれば、
やっぱり機会にも恵まれるし、
他人からの評価を集めることにもなるでしょう。

家のトイレでも、会社のトイレでも、
お店のトイレでも同じ。
お客さんが喜ぶのはもちろんでしょうが、
それ以前に自分のメンタルが
試されるわけです。

そう考えると
「ウスサマミョウオウ」さんも
あえて変な役を引き受けることで、
大勢の人の信仰を獲得した神様なんだ
……ということが言えそうですね。



[仕事ができる人の歴史入門]
夏川の「日本史」入門はこちら

人を動かすのは「理屈」でなく「思い」

あまり使うことはないのですが、
近くにある通学路にもなっている歩道橋。
久しぶりに渡ってみると、
こんな張り紙が貼ってありました。

「タバコをすてるな! 見られてるぞ〜」
「やけどするぞ〜」

「ダメだな」
「わかった」
……と、あまりにもそのまんまな
わかりやすいマンガまでありますが、
おそらくはここを使う
小学生の子どもが貼ったのでしょうね。

妙に迫力のある、
芸術作品になっていました(笑)

こちらの歩道橋、
すぐ下に並行して横断歩道があるため、
大人はあまり使いません。
ただ私も記憶があるのですが、
安全のために通学路には歩道橋を使うよう
指示されているわけですね。

渡った向こう側には、
私もかつて通っていた小学校があります。

そんな歩道橋ですから、
夜になればほとんど使う人はいません。
だからでしょうね。
きっと陰のところでこっそりと
タバコを吸う人がいるんでしょう。
しかも携帯灰皿を持たず、
吸い殻をポイ捨てします。

通学で使う子どもの誰かが、
それを見かねたんでしょうね。
こんな手書きの張り紙を
わざわざ掲示したわけです。

そうした思いが伝わりますから、
けっこう効果はありそうですよね。

タバコをくわえ、
火をつけようとした瞬間、これを見たら、
さすがに申し訳なくなってしまいます。

「ポイ捨て禁止」のポスターは数あれど、
実際に迷惑をかけている子どもの
生々しい感情が伝わってくるから
ブレーキがかかる。
どんなコピーライターも
こうした思いのこもった言葉には
勝てないですよね。

本屋さんでも、
店員さんが実際にその本を読んで
感動したから、
「みんなに読んでほしい」と
手書きで書いたPOPが威力を発揮することは
よくあります。

執筆の仕事をしていると、
どうも技巧的にばかり考えて
理屈ばかりを押し出してしまいます。
でも、こんなふうに
感情を思いっきり出したほうが
読者により伝わることはあるわけです。

この子の張り紙は
喫煙者に注意をうながすだけでなく、
どうやら近所のしがない作家に、
大事なことを思い出させたようです(笑)



[夏川が出会った「できる人」たち]